素敵なあなた。
素敵な人には共通した特質があると思う。
それは、どんな相手に対しても、基本的に態度が変わらないこと。
相手が年下であろうと、自分が“先生”と呼ばれる立場であろうと、決して高飛車な言動がなく、むしろ常に機嫌よく、自分が楽しみながら、相手や周りの人を楽しませる。
そして、自分の美意識や世界観をしっかりと持ちながらも、決して完璧ではなくて、いつでも途上にいるような初々しさがあること。
だから、自分の考えや価値観は、ぎゅうぎゅうと押し付けない。そっと机の引き出しから取り出して、いつしか卓上に乗せて微笑んでいるような可愛らしさがある。
昨年から、やたらそういう素敵な年上の人々によく出会う。
50代はもちろん、60代、70代の人もいる。
皆一様に、普段はゆるくていい加減で調子いい雰囲気だけど、イザという時の自分のモチベーションの上げ方もよく心得ていて、必要な時に期待される以上のパフォーマンスを発揮する方ばかりだ。
もちろん、年下で、私よりもずっと若い方でも、素敵な方は数多くいると思うし、実際、自分の周りにもいるが、視線がいくのは、やはり魅力的に歳をとった人々だ。
そんなふうに歳を取りたい。そんな“大人”と呼ばれる人になりたい。
それって、いつまでも子供でありたいという逆の無意識を吐露するようで恥ずかしいセリフでもあるが。
実際、素敵な年上の人に会うと、まだまだ自分がいろんなことを知らなくても大丈夫だし、まだまだ何かに間に合うような気もするのだ。